2017年 06月 06日
既存の発想をいかに壊すか? |
古武術「剣住会」に参加した稽古日記です。
稽古に参加すると椅子の上から前受け身をすることの解説をされていた。
いきなりだと恐くてできないけれど、プロセスを分解してまず椅子の上で座る。床に手を着く。肘が床に触れる。転がるというように動きを細分化すると脳から恐怖がとれてできるようになるということだった。
いきなり「やれ!」だと根性のある男性、センスのある男性しかできないけれど、この教え方だと小学生や女性でもできるようになるとのこと。
●正座になって相手の中心を取り合う練習
右手を交差させ、左手は相手の右肘に触れて崩しあう。
筋力で普通に押しても相手はビクともしない。しかし、股関節を緩めて相手に倒れ掛かるようにすれば簡単に崩れる。相手に関係なく前受け身をするようなイメージでも可能。
野本先生は私の股関節とお尻をグイグイと押しながら「ここを緩めてください」と指摘してくれたのですぐに動きが変化した。「大堀さんは刺激が入るとそこを緩められるから早いですね」と言われる。しかし、自分ではどこが硬いのか?はなかなか気づけない。結局、全身を緩めて均一化して使うことが大事なのだ。わかっているけれど、難しい。
前回の練習のときに教えてもらった「お風呂に入ってリラックスモード」になると技のかかりが良い。
●相手に押し込まれた状態からどう返すか?
野本先生がめいっぱい押し込まれて崩された状態、死に体、ありえない状態からすごいパワーで押し戻されるというのをやってみせてくれた。「体の外に出た軸を立てて相手に倒していくんですよ」という。「なるほど!体の外の軸を操作するんですね。こうですね」とやってみるとできた。「別に軸は1つじゃなくてもいいだよね」「軸を操作できるということは消すこともできますよね?」「そうですね」というマニアックな会話。
まずは自分の中の軸を明確に把握できること、そして、それを操作できること。軸を消すこと。増やすこと。相手の軸を操作すること。まさになんでも自由自在で面白い。自分にとって、既存の思いこみや発想をいかに壊すか?が古武術稽古の魅力となっている。
●剣で打ちこむ練習
相手に剣を打ち込んだ後、体で切っていく意識。小手先だとまったく相手は動かないが体で入っていくと崩れる。
バットではなく、包丁で野菜を切るようなイメージ。鋭利な刃物で切る意識が重要。
私は一応剣道二段だが、剣道の動きとは根底から異なるので新鮮で面白い。全身を一つに使う。体の中心(丹田)から動く。という原理はみな体術と同じ。
今回、股関節を柔らかく使うということを操体施術で意識すると相手への浸透度合いがかなり違う。自分も楽だし、相手は気持ちいい感じになる。まだまだ体の改善余地は多い。
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by ryo4124
| 2017-06-06 09:46
| 古武術